森尾佳子ガラス展 レポート
先日、ギャラリージクウ22で行われたガラス作家・森尾佳子さんのガラス展“涼風 すずかぜ”。 今回はその作品の一部と森尾さんへのインタビューをお届けします。
森尾さんにインタビューをしました。
Q. 森尾さんにとって、なぜガラスなんですか?
A. 最初はガラスがキラキラして、綺麗だなと感じたところから入りました。
高校から絵を習っていたんですけど、絵は終わりがないので自分には向いていないなと。 どちらかというと、立体の方が子供のころから形にしたいと思っていました。 そんな時、たまたまある大学のポスターを目にしたんです。
それが、これから新設されるガラスコースのある大学だったんです。
小さい頃の体験も関係しているかもしれません。
小さい頃、家の近くにガラス工場があって、のぞきにいったり、捨ててあるガラスを拾って、色を塗ったりしていたんです。
また、実家にガラスの虫取り器があって、ガラスってコップみたいな食器だけじゃなくて、もっと生活に密着してるものなんだと思いました。
Q. 作品づくりで最も大切にしている事は何ですか?
A. あまり決めすぎないと言う事ですね。
ある程度は考えるんですけど、思いどうりにならないのがガラスなので、ガラスのなりたいようになってもらうようにしています。
Q. 作品のインスピレーションはどこから得ていますか?
A. 水や植物や空だったりします。そんなイメージを器に写せればと思います。
Q. 趣味は何ですか?
A. 音楽を聞く事、映画やお芝居を見る事ですね。
特にお芝居に関しては、身ひとつで成り立つすごい職業だと思います。
ガラスは自分だけでは成り立たない。
ガラスには設備や道具が必要だし、また、道具やガラスのコンディションのせいにして、ある程度ごまかす事もできるけど、
お芝居はごまかす事のできないすごい職業だと思います。
Q. 好きなアーティストは誰ですか?
A. 音楽だとハナレグミ。 画家だとミュシャ。
Q. これからについて聞かせてもらえますか?
A. ガラスだけで食べていきたい。
また定番商品をつくると見るお客さんにとっては、こういう人なんだとわかるけれど、 今までと同じように、その時その時の気持ちを作品に出していきたいと思っています。
Q. 最後にギャラリージクウ22をどう感じましたか?
A. 最初に個性があると感じました。装飾や絵画もすてき。
でも、それにガラスが負けるんじゃないかと不安でした。
数を持ってきたらそれを解消できる訳ではないので、どうしようかと思いました。
ギャラリーに違和感のないようにディスプレイするのは難しかったけれど、 並べてみると以外になじんでくれて、うまくまとまったので安心しました。
また、ジクウ22の向井さんと小林さんが本当によくしてくれるので、そのご好意に恐縮です。
自由にさせてもらって、また喜んでもらっているので、ご好意に恩返しできて良かったです。
森尾さん、
どうもありがとうございました。
2009年06月10日
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