先日、ギャラリージクウ２２で『二人展　塚本 龍／洋画 ＆ 鍛治ゆう子／陶』を終えられた塚本さんと鍛治さん。そのお二人に色々な質問をさせて頂きました。

Q. アーティストではなかったらどんな職業に就いていたと思いますか？
A. 
鍛冶さん
会社でキャリアウーマンをしてたと思う。
塚本さん
考えたことがないな。ぼくは中学・高校のあたりから決めていたから。
Q. これまでの美術活動で一番つらかったことはなんですか？
A. 
鍛冶さん
ないですね。技術的な問題はあったとしても、問題は時間が解決してくれるし、締め切りはあったとしてもつらい事はないですね。
塚本さん
毎日つらいわ。 作品のアイデアのつっこむ過程で壁に突き当たっている。そういう連続やね。

Q. 他のアーティストの作品を見て、嫉妬を感じることってありますか？
A. 
鍛冶さん
才能に嫉妬を感じる事はあっても、作品に嫉妬を感じる事はないです。
自分とは違うスタイルを見て、自分の持っていないものや技術を見てうらやましいと思う気持ちはあるんですけど、
作品は作家を離れていますから、作品は作品として見ます。
いい作品かそうでないかをみるだけです。
塚本さん
そりゃ、この人の作品はいいなと思って、この人にしかできないと思うけど、ぼくはまねをしようとは思わない。
鍛治さんの作品を見たら嫉妬を感じるね。

Q. 好きな作家は誰ですか？
A. 
鍛冶さん
絵画だと、パウル・クレー。
塚本さん
クリムト。日本人だと、青木繁、東山魁夷。
Q. 趣味は？
A. 
塚本さん
絵以外は考えられないな。小説を読むぐらいなもんか。
骨っぽい時代小説や。
鍛冶さん
無趣味。
強いて言えば、料理ですかね。
もともと、陶芸を始めたのは器をつくりたかったからですし。

Q. これからどういう方向を目指していきたいですか？
A. 
鍛冶さん
作品的には私の中にあるのは一番最初から変わってないので、その表現を深めていくという事ですね。
削ぎ落とす方向でいくのか、それとも、もっともっと複雑化していくのか、どちらの道をとるかということは、”私の手”が決めることですね。
活動の方はここ３年ほど、大型のオブジェをつくれていなかったので、以前とは違うオブジェをつくって、来年の秋の個展までにまとまった作品群をつくりたいですね。
そしてオブジェ中心の展覧会をしてみたいですね。
塚本さん
当たり前の事をね、誰もできないくらい続けてやってみると。どこまでもな。
誰もまねのできないくらい追求したい。それができるまでに逝ってしまうかもしれんし。

Q. 最後に、ジクウ２２をどう思われますか？
A. 
鍛冶さん
非常にオシャレだし、ゆったりとした時間が流れています。
もっとたくさんの人に知ってもらいたいですね。
塚本さん
一番感心するのはオーナーが非常に熱心だということ。
オーナーの美術信仰というか、少しでも地域に芸術を広めていきたいという気持ち。
これはもう、非常に尊いものやろうね。こんなところで、こんな画廊を開こうと思うなんて考えられないじゃない。
それでもやっていこうというのはオーナーの情熱がなければできないやろうね。信念がないとできるものではない。

塚本さん、鍛治さん、
どうもありがとうございました。