『細井賢紀 ガラス工芸展』レポート

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

今回は先日、ギャラリージクウ22で開催していました『細井賢紀 ガラス工芸展』のレポートをお届けします。

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

Q. ガラスをはじめるきっかけを教えてくさい。
A. つくる仕事は高校の時からしたいと思ってました。でもまだ選択範囲が狭かったので、何をすればいのか漠然としていました。それに自分が高校生の時はガラスの作品展はまだ少なかったですし、ガラスに興味はそんなにありませんでした。でもある時、そういう学校があると人から聞いたんです。ガラスの学校はどんなもんかと見に行ったら、今までに見たこともない吹きガラスをしていたんです。そして展覧会に行ったら、そこには見たこともないものがあった。それがすごくきれいで。。。それがきっかけでガラスの学校へ行ったんです。そして学校へ行ってガラスをふくらましながらつくることを学んで、それが面白くて今も続けてます。

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

Q. 細井さんの作品はとても斬新で、その新しさという部分でとても魅力を感じます。新しいことにチャレンジすることについてどうお考えですか?
A. 変わったもの、人と違うものをつくりたいっていうのはありますね。
いつも同じものをつくっている時があるんですが、前のものよりちょっと違うものをつくりたいと考えています。でも新しい発想がなかなか出てこないんですよね。まんねり化するのがすごく嫌でそれから脱出するために考えるんですけど、なかなか出てこない。まるで乾いたぞうきんを、ギューとしぼって、ポタッと出てくる時もあれば、フッと出てくる時もある。うちの師匠は泉のように出てくると言っていましたが信じられない。また、新しいものを試したりするときもあります。
でも突拍子もないことが思い浮かんでも、自分の技術内でしか形にできないので、技術とデザインが平行にならないといけない。そこが難しいところ。だから試作で終わってしまうこともよくあります。

 

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

Q. 作品の色について
A. 自然のとり合わせを参考にしてます。
木や花や石とかきれいなものはとり合わせがいいんだなと思って使ったりしています。ガラスには色がたくさんあって、重ねたりすると組み合わせですごく色が作れるので面白いです。
これなんかは桜の色と茎の色、水に写った空の色とか、色のとり合わせを考えたりしますね。そういう風に考える時と、こういう色に対してどんな色があるのかなと、対比の色を使ったりして自然の色とかイメージを使わない時もあります。
色のとり合わせは普段からよく考えたりしますね。うまく合わせたい、バランスのいい色にしたいと、いろいろ考えていますね。

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展

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Q. 
細井さんは兄弟で活動をされたりしていますが、双子の弟である細井基夫さんの存在について教えていただけますか?
A. やっぱり一番意識していますね。弟のことは。ライバル視しているのかな?
例えばオリジナルにこだわるんですけど、あいつのつくるのは、つくりたくないなとか。他の人の作品に似るよりも、弟の作品に似るのは意識しますね。
いっしょに作品展をすることが多いので、似たものをつくると混ざってしまって自分の主張がなくなるので、お互い違うものをつくることを意識しますね。

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展


Q. 
ガラスの一番難しいところは?
A. 熱さに耐える。ガス代をねん出する。


Q. 
趣味は?
A. 特にないです。仕事と遊びを分けていないのかもしれません。


Q. 
好きな作家・アーティストは?
A. 建築家のアントニオ・ガウディ。師匠の壹谷 旭。
師匠の作品はインパクトが強い。金銀をパッと使っているんです。そのイメージが強すぎて自分は金銀を使っていないんです。うまく取り入れられなくて、僕は全然違う作品をつくっていますね。

Q. 
これからの夢について?
A. ずっと好きなものをつくっていけたらいいと思いますね。
思ったものを思い通りにするというか、なかなか思い通りにならないんですよ。思い通りのガラスをつくりたい。

ギャラリージクウ22 細井賢紀ガラス工芸展


Q. 
ギャラリージクウ22をどう思われますか?
A. 12角のスペースのこういうつくりかたっていうのは面白いと思いますね。ステンドグラスがバーンとはまっているとかけっこう珍しいと思うんですよ。ガラスの光の入り加減が僕の作品には使いやすいですね。
まだ知り合ってばかりなので、これからどうなるかなと思っています。

細井さん、どうもありがとうございました。


TEL  072-767-5288

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2010年05月24日

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