只今、『山下達己 森尾佳子 ガラス二人展』をギャラリージクウ２２で開催しています。 今回はお二人にガラス作品について質問をさせて頂きました。

Ｑ. 山下さんに質問です。ガラスへの『思い』を聞かせてください。

Ａ. 山下さん
自分で美術品とか工芸品を意識してつくっているのではなく、いわば日常品を楽しく使ってもらおうと、普通の生活の中でガラスを楽しんで豊かに使って頂けるとうれしいと思っています。

Ｑ. 森尾さんに質問です。森尾さんは今回2回目ということですが、約１年前の前回の時と比べて今回は作品の趣向、または作品に対しての変化はありますか？

Ａ. 森尾さん
今回は山下さんと二人でさせて頂くということで、
アイテム的な物を色々つくろうと、また、私なりのものをつくろうと心がけてつくったつもりです。去年のデザイン＋αと、新しい新作というか、また、色の入れ方を変えたり。
山下さんの作品はブルー系の寒色の色が多いと思ったので、ピンク系の暖色の色を多めに意識してつくったつもりです。色自体をやわらかい色味で統一させたと言うかお花のような配色。去年は強い色もあったんですけど、より女性らしいやわらかい色使いにしました。
技法については、吹きガラスとパート・ド・ヴェールという石工型を使った、ガラスを流し込む技法を並行してやっています。なぜその２つをやるのかというと、２つの出来上がった雰囲気が全く違うんです。それぞれの全く違う雰囲気の良さがあって、出来あがりも、行程もまた違うんです。
吹きガラスは作っている行程が好きです。キラキラして透明感があって。。。
パート・ド・ヴェールの行程は大変なんですけど、出来上がったたたずまいが好きなんです。
これは身の部分はガラスでつくって、ふたの部分はパート・ド・ヴェールでつくっています。こういうのを何点かつくったという感じです。。

Ｑ. 今回のコンセプトやイメージというのは？

Ａ. 山下さん
今回だけ違うものを持っくるという事はしない。
私は自分の制作する範囲内でつくっているので、お店によって変えるということはほとんどしない。自分の持っている物をみんなに見せたいので、新しいものをつくりたいという意識はあるのですが。また、私は人目を惹いてびっくりさせるようなことはしない。使う程に愛着がわいてくるもの。そういう方が結果的に楽しく使ってもらえると思ってますから。
私は吹きガラスという技法を使っています。吹きガラスというのは歴史的に見てもほぼガラスにおいて技法の中心なんです。
それにカットグラスがあったり、サンドグラスだったり色々な基本の形に加工する技法があります。私は自分の納得できるような吹きガラスをやっていますので、色々なアイデアを駆使して発展させていきたいと思っています。
今回、特別な技法というのはないんですが、シンプルな形や使いやすさを大事にしていますので、そういうところを見てほしいですね。

『山下達己 森尾佳子 ガラス二人展』

開催日：５月２９日(土) ～６月１３日（日)
開催時間：AM10：30～PM5：00（最終日 PM4：00まで）
休館日：金曜日
会場：ギャラリージクウ２２